01結論(数字の要点)

先に断っておきます。副業Webマーケターの案件がどれくらいの割合で継続するか、いわゆるリピート率や継続率を集計した数字は、WEBMARKS社内に存在しません。案件ごとの継続・終了を統一フォーマットで記録する仕組みが、社内にまだ無いためです。

代わりに手元にあるのは、継続の傾向を間接的にうかがわせる2つの手がかりです。1つは、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しているという集計です。もう1つは、卒業生インタビューの系統サンプルで、案件の継続や紹介につながった要因に触れていた記述の割合です。

この記事では、この2つの手がかりの中身と限界を示したうえで、自分の案件について継続傾向を記録する方法を紹介します。数字が無いことを理由に判断を諦めるのではなく、自分の記録から傾向をつかむ考え方です。

02データの取得方法・対象範囲

手がかり1つ目は、WEBMARKS案件獲得データの集計です。対象は2020年から2025年の案件獲得データで、2案件以上を獲得した人数の割合を集計したものです(出典: WEBMARKS案件獲得データ集計)。この数字は「複数案件を抱える人が多いかどうか」を示すものであり、1つの案件がどれくらい継続したかを直接測ったものではありません。

手がかり2つ目は、編集部が公開されている卒業生インタビュー記事を確認した系統分析です。母集団は128本で、そのうち系統サンプル35本を編集部が実際に読みました。案件獲得の経路や、継続・紹介につながった要因に触れていた記述は35本中27本でした(出典: 編集部の卒業生インタビュー系統分析)。

継続率そのものと、手元にある2つの手がかりの数字との違い 直接測っている継続率のデータは社内に無く、代わりに案件獲得データの並行案件数と卒業生インタビューの記述割合という2つの間接的な手がかりしかないことを示す図。 「継続率」と、手元にある2つの手がかり 直接測ったデータではなく、間接的な手がかりであることに注意 知りたい数字 案件の継続率(社内に集計なし) → 2026-08-09時点で存在しない 代わりに 手がかりを使う 手がかり①案件獲得データ2案件以上獲得70%以上(2020-2025)→並行案件数の傾向。継続期間は測っていない 手がかり②卒業生インタビュー分析継続・紹介要因の言及27/35本(系統サンプル・母集団128本)→理由は分かるが割合ではない 2つとも継続率の代わりにはならない。だから自分で記録する方法を次に示す。
「継続率」そのものと、手元にある2つの手がかりの数字との違い(直接測っているものと間接的な手がかりの違い)

この系統分析は、2026-08-09時点で編集部が保有する範囲の記録です。残り92本には、別の傾向が含まれている可能性があり、この記事の数字だけで全体を語ることはできません。

継続率という数字を正しく集計するには、案件ごとに「開始日」「終了日(または継続中)」「終了理由」を、統一した形式で全件記録し続ける仕組みが必要です。WEBMARKSの実績集計は、案件獲得の有無や到達した収入水準を中心に設計されており、契約が何か月続いたかを追跡する項目を持っていません。今後こうした記録が蓄積されれば、集計として示せる可能性はありますが、2026-08-09時点では実現していません。

03実額データ(表・図解)

2つの手がかりを表に整理します。いずれも「継続率」の代わりにはならない数字である点をふまえて読んでください。

手がかり数字対象・期間継続率との関係
案件獲得データ2案件以上獲得70%以上2020年〜2025年並行案件数の傾向であり、1案件の継続期間は測っていない
卒業生インタビュー系統分析継続・紹介要因の言及27/35本系統サンプル35本(母集団128本)継続の理由(コミュニケーション面)は分かるが、割合としての継続率ではない

卒業生インタビューの系統分析では、継続につながった理由として「すぐに返信する」「進捗を自分から報告する」といったコミュニケーション面の記述が中心でした。契約条件の見直しや単価改定に触れた記述は見つかりませんでした。

自分で継続傾向を記録する表(架空の記入例)

以下は架空の例です。実在の企業名・個人名ではありません。案件が終了・継続するたびに、この形式で記録を積み重ねる想定です。

案件(架空)契約開始状態契約期間の目安終了・継続の理由(分かる範囲)
A社2025年4月継続中10か月以上定期報告と早い返信を継続
B社2025年6月終了3か月予算縮小との説明あり
C社2025年9月継続中7か月追加業務の相談あり

記録が10件、20件と積み上がると、自分の案件のうち何割が一定期間以上続いているかを、自分自身のデータとして把握できるようになります。これは社内集計を待たなくても、今日から始められる方法です。

過去の案件を思い出しながらさかのぼって記録することもできます。正確な日付が分からない案件は、月単位のおおよその記録でも、傾向をつかむ材料としては十分に機能します。まずは直近の数件からで構いませんので、完璧な記録より記録を始めることを優先してください。

案件ごとの継続・終了を記録する表の項目と、傾向が見えるイメージ 契約開始・状態・契約期間の目安・終了や継続の理由という4項目を案件ごとに記録し、件数が積み上がると自分の継続傾向が見えてくることを示す図。 自分で継続傾向を記録する仕組み 契約開始 状態(継続中/終了) 契約期間の目安 終了・継続の理由 案件が終わる・続くたびに1行ずつ記録 10件、20件と積み上がるほど、自分の継続傾向が見えてくる 見えてくる傾向の例(架空) 「特定の業務範囲を超えた依頼の直後に終了が集中」など 社内集計には無く、自分の記録からしか得られない気づき 件数が少ないうちは参考程度、増えるほど自分の傾向として重みが増す。
案件ごとの継続・終了を記録する表の項目と、記録が積み上がったときに見える傾向のイメージ

04数字の背景・注意点(母集団・集計条件)

案件獲得データの70%以上という数字は、案件を獲得できた人だけを対象にした集計です。案件獲得に至らなかった人や、獲得後すぐに案件が終了した人は、この集計には含まれていません。

卒業生インタビューの系統分析も、公開されているインタビュー記事という性質上、比較的うまくいった事例に偏っている可能性があります。契約トラブルや継続の失敗について、赤裸々に語られる記事は少ないと考えられます。

いずれの数字も、母集団や対象の限界を踏まえたうえで、参考情報として読んでください。継続率そのものの断定には使えません。

もう1点注意したいのは、「継続」の定義が人によって異なることです。同じクライアントから間を空けて再度依頼を受けるケースを継続とみなす人もいれば、契約が途切れず続いている状態だけを継続とみなす人もいます。定義を統一しないまま数字を比較すると、実態とは異なる印象を持ってしまう可能性があります。自分で記録する際は、どちらの意味で「継続」を数えているかを、記録表の中にメモしておくと後で振り返りやすくなります。

05この数字をどう判断に使うか

社内に継続率のデータが無い以上、自分の案件について記録を積み重ねることが、最も確実な判断材料になります。継続しやすいクライアントの特徴や、終了しやすい状況のパターンは、他人の集計より自分の記録のほうが実感を持って判断に使えます。

避けるべきクライアントの見分け方は『副業Webマーケター、避けるべきクライアントの見分け方』で扱っています。継続傾向の記録と組み合わせることで、契約前の見極めと契約後の振り返りの両方に使える材料がそろいます。

継続を前提とした提案の仕方は『副業Webマーケター、単発案件を継続契約へ切り替える提案の仕方』で扱っています。記録した継続傾向は、この提案をいつ・どのクライアントに持ちかけるかの判断にも使えます。

案件全体の収入の伸ばし方は『Webマーケター副業、月10万から30万へ伸ばす3つのレバー』で整理しています。継続契約化は、そこで扱う3つのレバーのうちの1つです。

記録を続ける中で、終了理由に共通のパターンが見えてくることがあります。例えば、特定の業務範囲を超えた依頼が重なった直後に終了が集中している、といった気づきです。こうしたパターンは、社内の集計データからは見えず、自分の記録からしか得られません。数字が無いことを理由に判断を後回しにするより、少ない件数からでも記録を始めるほうが、次の案件選びに活きてきます。

06FAQ

継続率のデータが社内に無いのは、今後も変わりませんか

現時点では統一フォーマットでの記録が無いというだけで、今後の集計を否定するものではありません。この記事の数字は2026-08-09時点のものです。

案件獲得者の70%以上が2案件以上というデータは、継続率の代わりに使えますか

代わりにはなりません。この数字は並行して抱えている案件数の傾向であり、1つの案件がどれくらい継続したかは測っていません。

自分で記録を始めるとき、最低限どの項目が必要ですか

契約開始時期、現在の状態(継続中・終了)、契約期間の目安、終了や継続の理由の4項目があれば、傾向を把握する土台になります。

何件くらい記録がたまれば、傾向として参考になりますか

一律の件数はありません。件数が少ないうちは参考程度にとどめ、案件数が増えるにつれて自分の傾向として重みを持たせる考え方が現実的です。

卒業生インタビューの27/35という数字は、継続率と呼んでいいですか

呼べません。これは案件の継続・紹介につながった要因に触れていた記述の割合であり、実際に何割の案件が継続したかを示す数字ではありません。

終了した案件の理由が分からない場合、どう記録すればいいですか

分かる範囲で構いません。理由が不明なまま終了した案件は、そのまま「理由不明」と記録しておくことも、傾向をつかむうえでは意味があります。

「継続」の定義はどう決めればいいですか

決まった正解はありません。契約が途切れず続く状態を継続とするか、間を空けた再依頼も継続に含めるかを自分で決め、記録表にその定義をメモしておくことをおすすめします。

社内の集計データが将来公開される予定はありますか

この記事の時点では公開の予定は確認できていません。集計の仕組みが整い次第、記事を更新する可能性があります。