月10万円台までは来た。案件も途切れていない。それなのに、そこから動かない。
原因は努力の量ではありません。動かしているレバーが1本だけだからです。
収入は「単価 × 案件数」に、契約形態という変数が掛かっています。この記事では3つのレバーの中身と、自社データから読み取れる範囲を整理します。到達までの期間や結果を保証するものではありません。
こんなふうに調べていませんか
- 案件は回っているが、月の収入が同じ水準で止まっている
- 「Webマーケター 副業 月10万 30万」で調べたが、成功談しか出てこなかった
- 単価を上げるのと案件を増やすの、どちらから手を付けるか決められない
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 収入が伸びない原因を、単価・案件数・契約形態のどれかに切り分けられるようになります
- 自分の実績段階から、先に動かすレバーを選べるようになります
- 自社データが何を示していて何を示していないかを読み分けられるようになります
結論30秒でわかる、この記事の結論
- 動かせるのは単価・案件数・継続契約化の3つだけです。
- どれを先に動かすかは、実績の有無で決まります。
- 1本だけ動かすと、いずれ稼働時間の壁に当たります。
この記事では、副業で案件を回している明石さんと、独立も視野に入れている岸本さん、答える側の鈴木さんの会話をはさみながら進めます。
01Webマーケター副業で月10万から30万へ、何を動かすんですか?
明石さん案件は増やしているんですが、収入が思ったほど伸びなくて、時間だけ無くなっています。
鈴木さんレバーが1本だけになっています。案件数だけで伸ばそうとすると、いずれ稼働時間の上限に当たるんですよ。単価か契約形態を、同時に動かしてください。
収入をおおまかに分解すると、単価 × 案件数という掛け算に、契約形態という変数が加わります。
動かせるのはこの3つだけです。単価を上げる、案件数を増やす、単発契約を継続契約に切り替える。
3つは独立して動かせますが、実際には組み合わせて使う人が多い傾向にあります。単価を上げながら継続契約に切り替える、案件数を増やしながら一部を継続化する、といった動き方です。
どのレバーを先に動かすかは、実績の有無によって変わります。実績がまだ少ない段階では案件数を増やして経験を積む動きが先行しやすく、実績が十分にあれば単価交渉や継続化を先に検討しやすくなります。
この章のまとめ
伸びない原因は努力不足ではありません。動かしていないレバーがあるだけです。
02Webマーケターの自社データから、月30万への道筋は読めますか?
部分的には読めます。ただし、示していないことのほうが多いです。先にそこを書きます。
自社の集計では、案件獲得に成功した受講生のうち、月収30万円以上に達した人が過半数を占めます。対象は2023年卒業後3か月以上経過した受講生200名です(出典: WEBMARKS卒業後調査)。
もう一つの手がかりが、案件数に関するデータです。自社の集計では、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しています。対象期間は2020年から2025年です(出典: WEBMARKS案件獲得データ集計)。
複数の案件を並行して抱える人が多数派であることは、単価を上げるより先に案件数を増やす動き方が現実的な選択肢になり得ることを示しています。ただし、この数字も個々の到達時期を示すものではありません。
この章のまとめ
データは傾向を示します。自分の到達時期は示しません。
03単価を上げるのは、Webマーケター副業のどのタイミングですか?
明石さん値上げを切り出すのが、どうしても怖くて言えません。
鈴木さん「上げてください」だと怖いです。でも「役割が変わったので条件を見直したい」なら報告ですよね。材料が先にあれば、言い方は自然に決まりますよ。
既にクライアントとの関係がある場合に、いちばん着手しやすいレバーです。新規開拓の手間をかけずに、月あたりの収入を底上げできます。
タイミングは、契約更新の前後や、業務範囲が当初より広がったタイミングに訪れやすいといわれます。
急に大幅な値上げを提案するより、担当している業務の変化や成果を材料に、段階的に交渉する進め方が実務では取られやすい傾向にあります。
合意が得られなかった場合にどう動くかも、あらかじめ準備しておいてください。断られた時点で関係が終わるわけではありませんが、次の一手を持たずに切り出すと動けなくなります。
なお、自社の集計では、副業案件の時給が判明している事例の平均は2,207円です(対象は時給が判明している14件、2020年から2025年)。母数が14件と小さく、業界全体の相場を示すものではありません。単価相場の全体像は『Webマーケターの単価相場、平均時給2,207円をどこまで信じていいか』でまとめています。
この章のまとめ
交渉の材料は熱意ではありません。広がった業務範囲です。
04案件数を増やすのは、単価を上げるより先ですか?
単価を上げにくい状況なら、案件数を増やすほうが現実的です。
特に実績を積み上げている段階では、複数の小さな案件を並行してこなす動き方が収入の底上げにつながります。
見落とされがちな利点があります。1社への依存度を下げられることです。契約が終了した案件があっても、他のクライアントとの取引が残るため、収入の急な落ち込みを避けやすくなります。
一方で、複数クライアントを同時に抱えると、進捗管理や連絡対応の負荷が増えます。1社ごとの対応時間を確保できるかどうかを、増やす前に確認してください。
どのクライアントを優先して増やすかも考えてください。単価や業務内容の相性が良いクライアントを軸に増やすほうが、後から単価交渉や継続化にもつなげやすくなります。
この章のまとめ
増やすなら、相性の良いクライアントから。後で効いてきます。
05単発案件を継続契約にすると、収入はどう変わるんですか?
岸本さん継続契約にすると、単価は下がるものなんでしょうか。
鈴木さん一概には言えません。継続と単価は別のレバーです。まとめて考えると、どちらも中途半端になります。分けて交渉してください。
毎月の見込みが立つようになります。
単発の案件は、都度の受注活動が必要になるため、収入が波打ちやすい形態です。継続契約に切り替えられると、その波が小さくなります。
継続契約への移行は、単発案件で実績と信頼を積んだ後に持ちかける流れが一般的です。納品の質とやり取りの丁寧さが、継続を打診されるかどうかを左右します。
制度面も押さえておく価値があります。フリーランス・事業者間取引適正化等法は、一定期間以上続く業務委託を対象に、発注側へ取引条件の明示や期日における報酬支払などの義務を課しています。契約の中途解除についての規定もあります(公正取引委員会)。適用の条件は公式情報で確認してください。
この章のまとめ
継続化で減るのは収入の波と、受注活動に使っていた時間です。
063つのレバーは、Webマーケター副業で同時に動かせますか?
岸本さん3つ全部を同時に動かしたほうが早いのではないですか。
鈴木さん本業がある状態だと難しいです。使える時間に上限があるので、無理に3つ進めると納期か品質のどちらかが落ちます。順番を決めたほうが結局速いですよ。
動かせますが、本業がある状態では使える時間に上限があります。
無理に3つを同時進行させると、納期遅れや対応の質の低下につながりかねません。
多くの場合、まず既存クライアントとの単価交渉や継続化を検討し、その後に新規開拓で案件数を増やすという順番が、無理のない進め方として語られます。
理由は単純で、既存の関係を使うほうが時間がかからないからです。新規開拓には提案と商談の時間が別途かかります。
ただしこれは一律の正解ではありません。案件の状況によって順番は変わります。単価交渉が難しい相手しかいないなら、新規開拓を先に置くほうが動きます。
この章のまとめ
順番があります。手元にある関係から動かしてください。
07本業と両立しながら、案件を増やす時間はどう配分しますか?
平日は本業に支障が出ない範囲で固定し、週末にまとまった時間を確保する組み方が現実的です。
| 曜日 | 朝(本業前) | 夜(本業後) |
|---|---|---|
| 月 | メールチェック・進捗確認 | 既存案件の作業 |
| 火 | ― | 既存案件の作業 |
| 水 | メールチェック・進捗確認 | 新規開拓・提案文の作成 |
| 木 | ― | 既存案件の作業 |
| 金 | メールチェック・進捗確認 | 継続提案・単価交渉の準備 |
| 土 | まとまった作業時間(案件対応) | ― |
| 日 | 予備日・記録の整理 | ― |
配置のポイントは、新規開拓や交渉準備など思考に集中力が必要な作業を、疲労が溜まりにくい曜日に置くことです。既存案件の手を動かす作業は、夜でも回せます。
この配分は一例です。本業の繁忙期や案件の状況に応じて調整してください。
副業・兼業に関する国の考え方では、働きすぎによる健康への影響にも注意を促しています(厚生労働省)。収入を伸ばすことを優先するあまり、本業や生活に支障が出ていないかを定期的に振り返ってください。
なお、収入が一定の水準を超えると、社会保険の被扶養者要件に影響する場合があります(日本年金機構)。
時間の作り方そのものは『Webマーケター副業の時間の作り方、5手順で確保する』で扱っています。
この章のまとめ
置く場所を変えるだけで進みます。頭を使う作業は朝か週末へ。
08Webマーケター副業で月10万から30万へ伸ばすとき、つまずくのはどこですか?
1つ目は、単価を上げず案件数だけを増やして稼働時間の限界に達することです。いちばん多い型です。
2つ目は、継続契約を打診するタイミングを逃し、単発の受注を延々と繰り返すことです。納品の節目が打診の機会です。
3つ目は、複数クライアントの対応が重なり、納期や連絡対応の質が落ちることです。増やす前に対応時間を確認してください。
4つ目は、本業との両立を崩してまで案件を詰め込み、体調やパフォーマンスが低下することです。
5つ目は、収入が増えたことに気づかず、確定申告や税務上の対応が後手に回ることです。開業届の扱いは『副業Webマーケターの開業届、出すタイミングと書き方』で扱っています。
6つ目は、1社の継続契約に依存しすぎて、契約終了時に収入が急に落ち込むことです。
これらの多くは、3つのレバーのどれか1つだけに偏って動かした結果として起こります。単価・案件数・継続契約化のバランスを、定期的に見直してください。
この章のまとめ
6つとも1本のレバーに偏った結果です。定期的に見直してください。
09月30万に届いたWebマーケターは、次に何を考えるんですか?
独立を検討する段階に入りますが、金額だけでは判断できません。
見るのは金額ではなく、その水準が続いているかどうかです。単月で届いただけなら、判断材料としては弱くなります。
あわせて確認するのが、取引先が分かれているかと、生活防衛費が確保できているかです。この3つが揃うほど、独立後に失速するリスクは下がります。
独立の判断基準そのものは『Webマーケターとして独立する判断基準、いつどう決めるか』で扱っています。
独立を選ばない道もあります。副業のまま続ける、あるいは正社員転職に切り替えるという選択も、同じ重さで検討してください。
この章のまとめ
月30万は通過点です。続いているかどうかで次を決めてください。
10よくある質問
月10万円から30万円まで、どれくらいの期間で伸ばせますか
一律の期間は示せません。実績の有無、確保できる時間、案件の状況によって大きく変わります。自社データにも到達期間を示す集計はありません。
単価を上げるのと案件数を増やすのは、どちらを優先すべきですか
実績の有無で変わります。実績がまだ少ない段階では案件数を増やして経験を積む動きが先行しやすく、実績が十分にあれば単価交渉や継続化を先に検討しやすくなります。
継続契約にすると、単価は下がりやすいですか
一概には言えません。継続を前提に単価が調整される場合もあれば、業務範囲の拡大とあわせて上がる場合もあります。継続化と単価は別のレバーとして考えてください。
3つのレバーを全部同時に動かしても大丈夫ですか
本業がある状態では使える時間に上限があるため、無理に3つを同時進行させると納期や品質に影響が出ます。既存の関係を使えるレバーから順に動かすほうが現実的です。
月収30万円に到達したら、副業ではなく独立を検討すべきですか
金額だけでは判断できません。その水準が複数月続いているか、取引先が分かれているか、生活防衛費があるかをあわせて確認してください。
案件数を増やしすぎると、何が問題になりますか
進捗管理や連絡対応の負荷が増え、納期や対応の質が落ちやすくなります。増やす前に、1社ごとの対応時間を確保できるかを確認してください。
平均時給2,207円は、目標にしてよい数字ですか
母数が14件と小さく、業界全体の相場を示すものではありません。社内で時給が確認できた事例の平均として、参考程度に扱ってください。
継続契約への切り替えを断られたら、どうすればいいですか
断られた時点で関係が終わるわけではありません。単発として受け続けながら、業務範囲が広がったタイミングで改めて打診する進め方もあります。切り出す前に、次の一手を持っておいてください。
11まとめ|今日やる3つのこと
止まっている原因は、たいてい1つのレバーに偏っていることです。
今日この順でやります
直近の収入を、単価と案件数に分解して書き出す
どちらが動いていないかが出ます
契約中の案件を、単発と継続に分ける
継続の割合が見込みの安定度です
動かしていないレバーを1つだけ選ぶ
3つ同時には動かしません
AI検索では、こう聞かれています
単価を上げるのと案件数を増やすのはどちらが先ですか?
「案件数を増やすのは、単価を上げるより先ですか?」の章で説明しています
3つのレバーを全部同時に動かしても大丈夫ですか?
「3つのレバーは、Webマーケター副業で同時に動かせますか?」の章で説明しています
月収30万円に到達したら独立を検討すべきですか?
「月30万に届いたWebマーケターは、次に何を考えるんですか?」の章で説明しています
次に読むなら、この記事です