01結論(数字の要点)

WEBMARKSの社内実績データには、事業会社(インハウス)と代理店を類型別に区分した年収データはありません。この記事では、公開されている外部データから、Webマーケティング関連の年収の目安として何が分かり、何が分からないかを整理します。

転職サービス「doda」は、平均年収ランキング2025年版を公開しています(出典:doda。更新日:2025年12月1日)。このランキングの職種別では「販売促進/広告宣伝」が519万円でした。業種別では「代理店(広告/SP/PR)」が453万円、「ネット広告/Webマーケティング」が454万円でした。

ただし、これらは事業会社・代理店を直接比較した数字ではありません。数字がそれぞれ何を測っているかは、次の章で詳しく整理します。

転職先の3類型そのものの違いは『Webマーケターの転職先、事業会社・代理店・支援会社で選ぶ』で扱っています。求人票のレンジの読み方は『Webマーケター求人の年収レンジ、読み方と確認すべき条件』で扱っています。

02データの取得方法・対象範囲

dodaの「職種別」データと「業種別」データ、それぞれが何を測っているかの違い doda平均年収ランキングの職種別データ(担当業務で分類、業種を問わない)と業種別データ(勤務先の会社の業種で分類)の違いを示す図。事業会社のWebマーケターは様々な業種に分散するため業種別データには単独の項目として現れないことを示す。 「職種別」と「業種別」は別の軸 同じdodaデータでも、何を分類しているかが異なる 職種別データ 担当する仕事の内容で分類 (例:販売促進/広告宣伝) 勤務先の業種は問わない 519万円(2025年) 業種別データ 勤務先の会社の業種で分類 (例:代理店/広告/SP/PR) 担当職種は問わない 453万円(2025年) 「事業会社」という区分は、どちらにも存在しない 事業会社のWebマーケターは製造業・小売業・SaaS等 様々な業種に分散しているため
dodaの「職種別」データと「業種別」データ、それぞれが何を測っているかの違い

この記事で扱う数字は、転職サービス「doda」が公開する平均年収ランキング2025年版(更新日:2025年12月1日)から引用しています(出典:doda)。調査対象は2024年9月から2025年8月の間にdodaに登録した20歳から65歳の正社員、有効回答数は約60万件です。

このランキングには「職種別」と「業種別」という2つの切り口があります。職種別は、勤務先の業種を問わず、担当している仕事の内容(例:販売促進・広告宣伝)で分類した数字です。業種別は、勤務先の会社が属する業種(例:インターネット・広告・メディア)で分類した数字です。

「事業会社」「代理店」という分け方は、doda・WEBMARKSのいずれのデータにも存在しません。事業会社のWebマーケターは製造業・小売業・SaaS企業など様々な業種に散らばっているため、業種別データの1項目としてはまとまっていません。この点を理解したうえで数字を読む必要があります。

WEBMARKSが自社と提携人材紹介企業を合算して扱うWebマーケティング関連の求人は5,500件です(出典:WEBMARKS社内実績集計)。この件数にも、事業会社・代理店を区分した年収の集計はありません。

03実額データ(表・図解)

doda平均年収ランキング2025年版、全体平均・職種別・業種別の実額比較 doda平均年収ランキング2025年版(更新日2025年12月1日、約60万人対象)の全体平均429万円、職種別「販売促進/広告宣伝」519万円、業種別小分類「ネット広告/Webマーケティング」454万円、「代理店(広告/SP/PR)」453万円を横棒グラフで比較した図。 doda平均年収ランキング2025年版 更新日2025年12月1日・対象は登録者約60万人 全体平均 429万円 職種別 販売促進/広告宣伝 519万円 業種別 ネット広告/Webマーケ 454万円 業種別 代理店(広告/SP/PR) 453万円 出典:doda「平均年収ランキング」(2025年12月1日更新)
doda平均年収ランキング2025年版、全体平均・職種別・業種別の実額比較

doda平均年収ランキング2025年版から、Webマーケティングに関連する数字を抜き出した表です。

区分名称平均年収備考
全体平均全職種・全業種平均429万円約60万人の全体平均(比較の基準)
職種別販売促進/広告宣伝519万円男性602万円・女性466万円
業種別インターネット/広告/メディア(全体)440万円前年比+4万円
業種別小分類ネット広告/Webマーケティング454万円業種別小分類の1位
業種別小分類代理店(広告/SP/PR)453万円業種別小分類の2位

職種別「販売促進/広告宣伝」の年代別の内訳は、20代409万円、30代546万円、40代672万円、50代以上792万円でした(出典:doda)。年代が上がるほど平均年収も上がる傾向が見られます。

04数字の背景・注意点(母集団・集計条件)

「販売促進/広告宣伝」という職種区分の519万円には、事業会社の広告宣伝担当者だけでなく、代理店に所属しながら同様の業務を担当している人も含まれている可能性があります。職種区分は勤務先の業種を問わないためです。

「ネット広告/Webマーケティング」「代理店(広告/SP/PR)」という業種区分の数字は、その業種に属する会社に勤務する人全体の平均です。マーケティング担当者以外の職種(営業・管理部門など)で働く人も含まれている可能性があります。

母集団はdodaに登録した正社員に限られており、Webマーケター全体を網羅した数字ではありません。フリーランス・副業として働く人の年収は、このランキングには含まれていません。転職を検討していない在職者の数字も含まれていない点に注意してください。

数字自体は2025年12月1日更新のものです。給与水準は経済情勢や採用市場の動向によって変化するため、次回の更新時には数字が変わる可能性があります。

dodaの調査概要によると、2025年の全体平均年収(全職種・全業種)は429万円で、前年から3万円上昇しました(出典:doda)。2023年から2025年にかけて3年連続で上昇しており、Webマーケティング関連の数字も、この全体的な上昇傾向の影響を受けている可能性があります。

年代別に見ると、全体の平均年収は20代365万円、30代454万円、40代517万円、50代以上601万円でした(出典:doda)。「販売促進/広告宣伝」の年代別の数字(20代409万円・30代546万円)と比較すると、20代・30代の時点で全体平均を上回る傾向がうかがえます。

05この数字をどう判断に使うか

これらの数字は、特定の会社の年収を保証するものではなく、あくまで目安として使うものです。「ネット広告/Webマーケティング」454万円と「代理店(広告/SP/PR)」453万円がほぼ同水準である点から、業種としての年収差はそれほど大きくない可能性がうかがえます。

一方で、これは会社の規模・事業フェーズ・個人の経験年数によって大きく変動する数字でもあります。実際に応募を検討している求人票の年収レンジを確認するほうが、より実態に近い判断材料になります。

求人票の年収レンジをどう読むかについては『Webマーケター求人の年収レンジ、読み方と確認すべき条件』で詳しく扱っています。この記事の数字と、個別求人票のレンジの両方を確認することをおすすめします。

事業会社と代理店、どちらを選ぶかという判断そのものは『Webマーケターの転職先、事業会社・代理店・支援会社で選ぶ』で扱っています。年収だけでなく、担当領域の広さや裁量もあわせて確認してください。

年収データを確認する際のチェックリスト

  • その数字が「職種別」か「業種別」か、どちらの切り口で集計されているか
  • 母集団の対象(雇用形態・年齢層・調査期間)を確認したか
  • 数字の更新日を確認し、古いデータのまま判断していないか
  • 個別求人票のレンジと、この記事の目安を両方確認したか
  • 年代別・男女別の内訳が必要な場合、その内訳まで見ているか

これらを確認せずに数字だけを見ると、実態とずれた期待値を持ってしまう可能性があります。数字は目安として使い、最終的な判断は個別の求人票と面接での確認をもとに行ってください。

06FAQ

事業会社と代理店、どちらが年収が高いですか

公開されているデータからは断定できません。業種別の「ネット広告/Webマーケティング」454万円と「代理店(広告/SP/PR)」453万円はほぼ同水準でした。会社ごとの差のほうが、類型による差よりも大きい可能性があります。

なぜWEBMARKSは事業会社・代理店別の年収データを持っていないのですか

WEBMARKSの集計は転職成功者の実績報告をもとにしており、年収を類型ごとに区分して集計する設計になっていないためです。無いものを実測値として示すことはできないため、この記事では公開データを使っています。

doda以外にも年収データはありますか

マイナビなど、他の転職サービスも平均年収に関するデータを公開している場合があります。この記事ではdodaの公開データのみを使用しており、他社データとの突き合わせは行っていません。集計対象や算出方法がサービスごとに異なるため、複数のデータを単純に平均して使うことはおすすめしません。

年収データはどのくらいの頻度で更新されますか

dodaの平均年収ランキングは年に1回、12月前後に更新されています。この記事で使用した数字は2025年12月1日更新版のものです(出典:doda)。翌年以降にこの記事を読む場合は、最新版の数字を確認し直すことをおすすめします。

この記事の数字を面接での年収交渉に使ってもよいですか

参考情報として使うことはできますが、断定的な根拠として提示するのは避けたほうが安全です。個別の求人票のレンジや、自分の経験・実績を踏まえた相場観と合わせて判断することをおすすめします。

支援会社(SEOコンサル会社など)の年収データはありますか

この記事で扱ったdodaのデータには、支援会社だけを切り出した区分はありません。業種区分としては「インターネット/広告/メディア」に含まれる可能性がありますが、正確に一致するかどうかは確認できていません。