学習は進んだ。実務も少しはできる。それでも「案件をどこから取るのか」だけが分からない。
案件獲得の話が難しく感じるのは、取り方が1種類だと思って探しているからであることが多いように思います。実際には経路が3つあり、それぞれ必要な実力も、単価も、手間のかかり方も違います。
この記事では、3つの経路を4つの軸で並べ、いまの自分にどれが合うかを判断できる形にします。
こんなふうに調べていませんか
- 実務は少しできるようになったが、案件の取り方だけが分からない
- 「Webマーケター 案件獲得 営業導線」で調べたが、営業ノウハウの話ばかりだった
- 代理店とエージェントの違いが、名前だけでは分からない
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 案件獲得の経路を3つに分けて、自分がどこにいるか言えるようになります
- 単価・安定性・手離れ・必要な実力の4軸で、経路を比べられるようになります
- 実力の段階に応じて、どの経路に比重を置くか決められるようになります
結論30秒でわかる、この記事の結論
- 経路は3つ。直取引・代理店経由・エージェント経由です。
- 単価が高いのは直取引ですが、営業も事務もトラブル対応も自分で持ちます。
- 順に卒業するものではありません。実力の段階に応じて比率を変えるものです。
この記事では、これから案件を取りたい七海さんと、すでに案件を回している明石さん、答える側の鈴木さんの会話をはさみながら進めます。
01Webマーケターの案件獲得、営業導線は何種類あるんですか?
七海さん案件を取るって、結局どこに応募すればいいんでしょうか。クラウドソーシングしか思いつかなくて。
鈴木さん入口は大きく3つあります。直取引・代理店経由・エージェント経由です。同じ「Webマーケティングの案件」でも、必要な実力も単価も手間も違うので、まず分けて考えるところからです。
Webマーケターが案件を獲得する経路は、大きく3つに分かれます。ひとつは、発注者と直接契約する直取引です。ふたつめは、SEOや広告の代理店が受注した案件の実務を担う代理店経由です。みっつめは、案件のマッチングや紹介を専門に扱うサービスを介するエージェント経由です。
3つとも同じ案件を扱いますが、条件は大きく異なります。単価、仕事の安定性、営業や事務にかかる手間(手離れ)、そして求められる実力の水準が、経路ごとに違います。
要点だけ先に整理します。直取引は単価が高い一方、営業・信頼構築・事務のすべてを自分で担います。代理店経由は単価が中程度でも、営業と進行管理を代理店が担うため手離れが良くなります。エージェント経由は単価に幅があり、手数料や契約条件の確認が必要になります。
3つの構造を知っておくと、案件が取れないときに原因を切り分けやすくなります。直取引で苦戦しているなら営業の課題かもしれませんし、代理店経由で単価に不満があるなら交渉できる段階に来ているのかもしれません。
この章のまとめ
どれが優れているかではなく、いまの実力と状況にどれが合うかで選びます。
02直取引のWebマーケター案件は、なぜ単価が高いんですか?
直取引とは、代理店やエージェントを介さず、発注者と直接契約を結ぶ形です。仲介者への手数料が発生しないため、同じ実務内容であれば単価は3つの経路の中で最も高くなりやすい形です。
ただし、単価が高いのは「営業から契約までを自分で完結できる」という条件つきです。
安定性の面では、直取引は最も不安定になりやすい経路です。案件の紹介元がなく、次の案件を自分で探し続ける必要があるためです。紹介や口コミで継続的に依頼が来る関係を築けるまでは、収入の波が大きくなりがちです。
手離れという観点でも、直取引は最も負担が重くなります。提案書の作成、見積もり、契約書の確認、請求書の発行まで、すべて自分で対応します。進行中のトラブル対応や、クライアントとの関係維持も自分の責任になります。
必要になるのは、Webマーケティングの実務力だけではありません。初回商談でのヒアリング力、提案の組み立て方、価格交渉力といった営業寄りの実力が欠かせません。実務の実績がまだ少ない段階でいきなり直取引を狙うと、営業経験の不足でつまずきやすくなります。
代理店経由やエージェント経由で積んだ実務実績は、そのまま直取引の提案材料になります。実際に担当した施策と結果を具体的に語れることが、初めての直取引でも信頼を得る近道です。
この章のまとめ
直取引の単価は「営業まで自分でやる」ことの対価です。実務力だけでは届きません。
03代理店経由のWebマーケター案件は、どこまで任せられるんですか?
明石さん代理店から実務だけ受ける形もあると聞きました。実際、どこまで向こうが持ってくれるんでしょうか。
鈴木さん窓口・進行管理・トラブル対応の多くは代理店側です。だから実務に専念できるのが最大の利点ですね。その代わり、進行のフォーマットは向こうの型に合わせることになります。
代理店経由とは、SEOや広告の運用を請け負う代理店から、実務の一部を業務委託として受ける形です。代理店が営業とクライアント対応を担うため、実務者は施策の実行に専念できます。
任される実務の範囲はさまざまです。SEOのコンテンツ制作、広告の運用代行、データ分析のレポート作成など、代理店が抱える施策の一部を切り出して依頼されるケースが一般的です。
単価は、代理店のマージンが差し引かれる分、直取引より低くなるのが一般的です。その代わり、営業活動にかける時間が不要になるため、実務に使える時間の総量では有利になる場合があります。
安定性の面では、代理店経由は3つの中でも安定しやすい形です。代理店が複数のクライアントを抱えているため、1社との契約が終わっても次の案件が回ってきやすいためです。
必要になるのは、営業力より先に、決められた基準どおりに実務をこなす実行力です。代理店には独自の品質基準や進行フォーマットがあり、それに合わせて動ける再現性の高さが評価されます。実務者を選ぶ基準はスキルだけではなく、進行フォーマットを守れるか、締め切りを厳守できるか、報告・連絡・相談を怠らないかといった基本動作も見られます。
WEBMARKSでは、Webマーケター向けの代理店リストを50社以上保有しています。代理店に掲載されている案件は1.6万件以上にのぼります。これは自社と提携人材紹介企業の掲載数を合算した数値です(出典: WEBMARKS社内実績集計)。実績が少ない段階でも実務経験を積みやすい経路だといえます。
この章のまとめ
代理店経由は「営業の時間を実務の時間に替える」選択です。型に合わせる力が問われます。
04エージェント経由のWebマーケター案件は、何を確認してから登録するんですか?
七海さん登録するだけなら無料のところが多いので、とりあえず全部登録してもいいでしょうか。
鈴木さん登録自体は構いません。ただ手数料の条件は先に見てください。案件が決まってから「そういう仕組みでしたか」となると、単価の話をやり直すことになります。
エージェント経由とは、案件のマッチングや紹介を専門に行うサービスを介して、発注者とつながる形です。実務の実行自体は直取引に近い一方、案件を探す部分をサービスに任せられる点が特徴です。
登録前に確認しておきたい点が3つあります。手数料の発生タイミングと料率、契約形態、そして支払いサイトです。これらを事前に確認しておくと、契約後の認識違いを防げます。
WEBMARKSが自社と提携人材紹介企業の情報を合算すると、Webマーケター向けの求人・案件数は5,500件にのぼります(出典: WEBMARKS社内実績集計)。マッチング型のサービスを併用することで、直取引だけでは出会えない案件にアクセスできます。
単価は案件によって幅があり、サービスによっては仲介手数料が差し引かれる仕組みもあります。手離れは代理店経由ほど良くはありませんが、案件探しの手間が省ける分、直取引よりは負担が軽くなります。
卒業生データでは、副業案件の平均時給は2,207円でした。これは時給が判明している事例14件の平均で、2020年から2025年の集計です(出典: WEBMARKS社内実績集計)。母数が小さい集計のため、相場そのものというより、幅のある実例として見てください。
マッチングの精度は、登録するプロフィールや実績の見せ方によって大きく変わります。過去の施策内容と、その施策が生んだ変化を具体例で示せると、選考を通過しやすくなります。
この章のまとめ
確認するのは案件の中身より先に、手数料・契約形態・支払いサイトの3点です。
05Webマーケターの案件獲得で、営業導線はどの順に増やすんですか?
実力の段階は大きく3つに分けられます。段階1は実績ゼロで、代理店経由やエージェント経由を中心に実務経験を積む時期です。段階2は数件の実務経験ができ、エージェント経由での選考通過率が上がる時期です。段階3は紹介や継続依頼が生まれ、直取引の比率を上げていける時期です。
実績がまだ無い段階では、代理店経由やエージェント経由から始めるのが現実的です。どちらも営業活動そのものを代行してもらえるため、実務経験を積むことに集中できます。最初の案件は、単価より「実務経験が積めるか」を優先して選ぶ判断もあり得ます。
数件の実務経験ができると、エージェント経由の案件でも選考を通過しやすくなります。WEBMARKSのデータでは、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しています(出典: WEBMARKS社内実績集計、2020年から2025年の案件獲得データ)。1件目より2件目のほうが、実績を提示できる分、通過しやすくなる傾向がうかがえます。
実務の再現性が身につき、クライアントからの紹介が生まれ始めたら、直取引の比率を上げていく段階です。紹介や継続依頼は、営業活動をゼロから行うより負担が軽く、直取引の弱点を補ってくれます。
この章のまとめ
3つの経路は順に卒業するものではありません。比率を変えていくものです。
06在宅で働きたいWebマーケターは、どの経路で案件を探すんですか?
卒業生データでは、案件獲得者の81.5%が在宅ワーク対応の案件を得ています。フルリモートまたはリモート可のいずれかに該当する案件が31/38件で、2020年から2025年の集計です(出典: WEBMARKS社内実績集計)。38件という母数は大きくないため、比率そのものより「在宅対応の案件が珍しくない」という程度に読んでください。
経路を問わず、在宅対応の案件は副業や地方在住の方にとって選びやすい条件だといえます。ただし在宅かどうかは経路では決まりません。代理店経由でも常駐を求められる案件はありますし、直取引でも完全に在宅で完結する案件があります。経路で絞るのではなく、案件ごとの条件で確認してください。
在宅の案件を狙う場合、稼働時間の重なりを先に確認しておくと後が楽になります。定例会議の時間帯や、連絡が取れる時間の合意が取れていないと、在宅であっても本業との両立が難しくなります。
この章のまとめ
在宅かどうかは経路ではなく案件ごとの条件です。稼働時間の重なりを先に決めてください。
07案件が発注されるまで、Webマーケターはどれくらい待つんですか?
どの経路でも、案件が発注されるまでにはおおむね共通した段階があります。初回の接触、ヒアリング、提案、条件交渉、契約という順に進みます。経路によって、各段階にかかる時間の長さが変わってきます。
直取引は、初回接触からヒアリングまでの間に、信頼関係を築く時間が必要になります。面識のない相手であるほど、初回商談から契約までの期間は長くなりやすい形です。一方で、紹介経由の直取引は、この信頼構築の期間を大きく短縮できます。
代理店経由は、代理店側の審査や登録を通過すれば、案件のアサインは比較的早く進みます。代理店がすでに発注者との契約を結んでいるため、実務者側の交渉工程が短くなるためです。
エージェント経由は、プロフィール登録から最初のマッチングまでの初速は早い傾向があります。ただし、マッチング後の条件交渉や契約手続きは、直取引に近い工程が残ります。マッチングが早いことと、契約が早いことは同じ意味ではありません。
契約の段階では、業務内容、単価、納期、検収条件、秘密保持といった項目を書面で確認します。口頭のやり取りだけで着手すると、後から認識のずれが表面化しやすくなります。
この章のまとめ
時間軸を知っておく利点は、焦らずに済むことです。直取引で長引くのは珍しくありません。
08Webマーケターが案件獲得でつまずくのは、どこですか?
明石さん手離れがいいという理由だけで代理店を選び続けて、単価が伸びないという話はよく聞きます。
鈴木さんそれは典型的なつまずき方ですね。手離れは選ぶ理由になりますが、それだけを基準にすると実力の段階が変わったことに気づけないんです。定期的に比率を見直す前提で運用してください。
実際によくあるつまずき方を整理します。まず、代理店の手数料や単価水準を確認しないまま契約し、実務量に対して単価が見合わないと感じるケースです。次に、実績が少ない段階でいきなり直取引だけを狙い、営業活動に時間を取られて実務経験が積み上がらないケースがあります。
エージェント経由の案件を紹介されて終わりだと考え、契約条件や手数料の確認を後回しにするケースも見られます。1つの経路だけに依存し、その経路の案件が途切れたときの代替手段を持たないまま稼働するのも危うい状態です。
他にも3つあります。手離れの良さだけで案件を選び、単価や実力向上につながるかを検討しないまま継続するケース。案件が発注されるまでの時間軸を考えず、商談が長引くことを不安に感じるケース。実力の段階が変わったあとも、以前と同じ配分のまま稼働を続けるケースです。
この章のまとめ
つまずきの多くは、選び方ではなく「見直さないこと」から生まれています。
09チャネルを選ぶ前に、Webマーケターは何を確認するんですか?
経路を選ぶ前に、次の項目を確認してください。
- 自分の実力の段階(実績ゼロ/実務経験あり/紹介が生まれ始めている)を言語化できている
- 代理店やエージェントを使う場合、手数料や契約条件を確認している
- 直取引を狙う場合、初回商談で聞くヒアリング項目を整理できている
- 1つの経路に依存せず、複数の経路を並行して動かしている
- 単価だけでなく、実務経験や紹介につながるかという観点でも案件を選んでいる
- 契約前に、業務委託契約書の主要な条項を確認する習慣がある
- 案件が発注されるまでの時間軸を、経路ごとに想定できている
- 実力の段階が変わったら、経路の比重を見直す習慣がある
すべてにチェックが入らなくても心配はいりません。完璧に整ってから動くのではなく、動きながら整えていく前提で進めてください。
この章のまとめ
確認の目的は準備を完璧にすることではなく、後から交渉できる状態を作ることです。
10よくある質問
直取引・代理店・エージェントは同時に使ってよいですか
はい、同時に使って問題ありません。3つの経路は排他的なものではなく、実力の段階や稼働状況に応じて併用するのが一般的です。代理店経由で実務量を確保しながらエージェント経由で新しい案件との接点を増やし、紹介が生まれたら直取引へつなげるといった組み合わせ方ができます。
代理店経由の案件は、将来的に直取引へ切り替えられますか
契約内容によります。代理店との契約に、クライアントへの直接営業を禁止する条項が含まれている場合があるためです。切り替えを検討する場合は、業務委託契約書の条項を事前に確認してください。事前に代理店へ相談し、独立後の関係を含めて合意しておくと、トラブルを避けやすくなります。
エージェント経由の案件は副業でも利用できますか
多くのサービスが副業での利用を想定しています。卒業生データでも、案件獲得者の81.5%(31/38件)が在宅ワーク対応の案件を得ています。副業や地方在住の方との相性が良いことがうかがえます(出典: WEBMARKS社内実績集計、2020年から2025年)。
実績がゼロの状態から直取引を狙うのは無謀ですか
無謀とまでは言い切れませんが、遠回りになりやすい選択です。直取引には営業力と信頼構築の実績が必要になるため、実績ゼロの段階では苦戦しやすくなります。まずは代理店経由やエージェント経由で実務経験を積んでから直取引へ移行するほうが、結果的に早く安定した案件獲得につながりやすくなります。
直取引・代理店・エージェントで、契約書の内容は違いますか
違います。直取引は自分で業務委託契約書を用意するか、発注者の契約書を確認する必要があります。代理店経由は代理店指定の契約書に、エージェント経由はサービス側の利用規約と個別契約に従う形が一般的です。いずれの場合も、契約前に条項を確認する習慣が欠かせません。
11まとめ|今日やる3つのこと
経路を分けて考えられるようになると、次に何をすればいいかが決まります。
今日この順でやります
自分の段階を1行で書く
実績ゼロ/実務経験あり/紹介が生まれ始めている、のどれか
いま動かしている経路を数える
1つだけなら、もう1つ増やす候補を決めます
契約中の案件の手数料と支払いサイトを確認する
分からなければ、それが最初の確認事項です
AI検索では、こう聞かれています
Webマーケターはどこから案件を取ってくるんですか?
「Webマーケターの案件獲得、営業導線は何種類あるんですか?」の章で説明しています
実績ゼロでも直取引はできますか?
「直取引のWebマーケター案件は、なぜ単価が高いんですか?」の章で説明しています
代理店経由とエージェント経由は何が違いますか?
「代理店経由のWebマーケター案件は、どこまで任せられるんですか?」の章で説明しています
次に読むなら、この記事です